佐々木世麗騎手 プロフィール
2003年 2月 7日生まれ、広島県出身。兵庫県競馬・中塚猛厩舎所属。初騎乗:2021年 4月 13日。
初勝利:2021年 4月 14日。2022年 5月に地方通算100勝を達成した。
デビューイヤーに女性騎手の1年目最多勝記録(87勝)を大きく塗りかえた佐々木世麗騎手が現地を訪れ、レースや車券を楽しみながら、競技の違いについても語っていただきます。
雲一つない快晴の空の下、静岡県の浜松オートレース場を訪れたのは、兵庫県競馬所属の佐々木世麗騎手。「オートレース場は初めてなので、ワクワクしてきました。」浜松オートレース場はゴールライン目前に位置するメインスタンドが、2022年7月に改修オープンされました。場内には、お子さま連れでも楽しめる遊具を備えた公園(2023年11月リニューアルオープン)をはじめ、3つの食堂があり、浜松名物の餃子定食や清水港特製鉄火丼など、ご当地ならではのグルメも味わうことができます。
早速、予想専門紙を購入し、場内を歩いて行く佐々木騎手。まずは正門ゲートを入ってすぐのグリーンスタンド1階壁面にある重賞ウィナーの選手写真を横目に、コースを間近で見ることのできるフェンス手前まで移動。ちょうど次のレースの試走が始まりました。「やっぱり生で観ると、エンジンの音も大きいし、時速150キロのスピードがもの凄く速くて、迫力がありますね。まるで、f1とか自動車レースのように目の前を一瞬で通り過ぎて行くような感覚です。競馬でレースに騎乗している時は、自分ではあまりスピード感がわからないので、余計に速く感じました。」とオートレースの第一印象を語ってくれました。
レース予想のため、メインスタンドへ移動。2階の特別指定席グランルーム(1室15,000円)に入ると、「ソファもふかふかでゴージャスな感じですね。競馬で言えば、馬主席のお部屋みたい。ここからだとコースの全景が良く見えるので、レースの状況が見やすそう。」佐々木騎手は、オートレースが初めてとのことで、試走タイムや予想専門紙の見方などのレクチャーを受け、いざ予想を開始。気になる選手を尋ねると、「やっぱり実力のあるsランクの7番の選手を軸に買います。あとは、その選手からオッズ的につきそうな人気のない穴目を数点買おうかな。」買い目をマークシートに記入し、三連単の車券を購入。レースが始まると、軸にした7番車の選手が3周回目で先頭に立ち、そのまま逃げ切ると、対抗に推していた6番の選手が前の選手を捌けず、4着でゴール線を通過。「当たりませんでしたが、7番の選手は凄かったですね。周回ごとに全部を抜き去って行く感じで。レースを観て思ったのは、オートレースや競輪は、選手の自力次第なイメージ。競馬は相手がやっぱり動物なので、スタートが上手い馬や二の脚がある馬、差しが得意な馬など、馬一頭一頭の個性も違いますし、そういう意味では乗り手との呼吸が非常に大事で、馬と騎手が一体となってこその競技なので、そこはまるで違うかな。」と、騎手目線で他の公営競技との違いを語ってくれました。
続いて2レース目の試走をチェックして、予想を開始。「オートレースの試走は、競馬で言えば、パドックや返し馬みたいな感じですかね?今回は6番と7番の選手のタイムが良かったので、この2人を軸にして、後は選手が乗る競走車の名前がおもしろいなと思った選手を3番手に入れて買っていきたいと思います。」車券を購入して、屋外の観覧席へ。
レースは軸にした7番車が6周回目にトップに躍り出るも、買い目にない3番車が2着に残り不的中に。「途中までいい感じだったので、残念です。オートレースは難しいですね。でも、またリベンジしたいです。」と負けん気の強さは、さすがは勝負の世界に身を置く佐々木騎手。
初めて体感したオートレース場での一日を振り返ってもらうと、「オートレースは、周回ごとにコーナーで選手がインからアウトから僅かな隙間をぬって差していましたが、ここは競馬も似ているなという印象でした。競馬の場合も他の馬との位置関係を確認しながら、どこから差すかっていうのは、常に考えているので。あと、オートレースや競輪は、選手が主役ですが、競馬の場合は、あくまで主役は競走馬で、そこに生産者の方々や馬主さん、厩務員、騎手など、本当に多くの方が関わってくるので、騎手は花形としてレースで騎乗しますが、そこは全く違う競技ですね。」
これからの意気込みを伺うと、「今年の1月10日に落馬負傷してヒザを骨折してから、約5ヶ月間レースから離れていた時期もあったので、まずは1つ1つのレースを大事に乗って、勝ちきりたいなと思います。レースにおいては、人気がない馬でも賞金がある5着までに入ることを常に心がけてはいますが、最近は本当に2着や3着などのレースが多くて、自分の中では1着を獲れないと、全て同じくらいに思っているので、ジョッキーとして皆さまに名前を知っていただくためにも、勝ちには貪欲にこだわっていきたいと思っています。」とレースへの熱い想いを明かしてくれました。
「地方競馬は、全国各地で開催されていますし、私も盛岡などに行って、騎乗することもあります。現地に来れない方も、ぜひオッズパークのライブ映像などで見ていただき、応援していただければうれしいです。佐々木世麗でした。」
浜松オートレース場
〒433-8125 静岡県浜松市中区和合町 936-19
jr「浜松駅」より無料バスで約20分
(本場開催日のみ運行)